焼カチョカヴァッロも乗せた『シシリアンソースのパスタ』

ちょっと高価なので大切にし過ぎたチーズは冷蔵庫の専用スペースで青いカオをしていた。慌てて取り出し開封するとまだ取り返しのきく失敗なようだ。

表面はちょうどジャマイカの国旗のようになっていて「なんてこったい」なのであるが、ツメでひっかいてみるとカンタンに取れるし浅い部分だけなようなので内部まではイッていないのは幸いだった。
サッと水洗いしながらナイフで削り取れば原型の概ねは確保できたのね。う〜んアブナイアブナイ…ごめんねカチョカヴァッロ君なのだ。
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オリーブオイルを温めたフライパンにそのカチョカヴァッロをスライスしたものを入れてやると、見る見るうちに溶けてゆき表面にキレイな焼き色がついてゆく。チーズショップの店員さんに教えてもらったこの料理はカンタンな上にワインにはサイコーのお伴であり、ホカのチーズではなかなか出来ないワザなのである。
ソレをパスタに乗せて喰ってしまおうと云うなんともゼイタクな一皿なのだが、パスタの熱でチーズがいつまでもカリトロ状態…解りますよね、ボクが言いたいコト…でジツに上手く行った思いつき料理だ。
そうそう、シシリアンソースとは聞き慣れないモノかも知れないが、要はスタンダードなトマトソースにブラックオリーブや各種のハーブ類を加えて香りや旨みをちょっと引きたてたソースなのである。基本テキにガーリックは入れないのでニューヨーカーのビジネスランチとしてもヒジョーに人気があるという。
チーズが主役なのでこのままでも充分に美味しいが「ちょっとモノ足りないなぁ…」という向きはホットソースではなく、酢漬けの青唐辛子などを添えて食せばまた違う満足にヨロコビも増すだろう。








Sora

AM, August 16. 2009.