お節に飽きたら『パエリヤ』を

やはりと云うべきか年末年始のお料理にも飽きがきてしまうのである。なんとなくガーリックやオリーブオイルを使った洋風料理が恋しくなってしまい「そうだ、パエリヤでも作ってみようではないか」というコトになったのだ。


コメから炒めてつくるサフランライスにたっぷりと海鮮を乗せてフタをせずに炊き上げる…そんな料理のパエリヤだが、ニッポン人が好むテイストがすべて揃っている数少ない西洋料理でもある。
元々は農耕系海洋民族である我々は本来肉食よりもこうしたモノを嗜好する傾向にあり、はるか彼方のスペインにズバリと言ってよい程のレシピが存在することにも驚きを感じる。しかも鍋の底に“おこげ”が形成され両国民がソレを好んで食すという部分も面白いではないか。
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初めてスペイン料理のお店でコレを注文して楽しんだトキに、カリカリに張り付いたおコゲをフォークで丹念にハガシては当時つきあっていた女のコと仲良く食べたコトを思い出してしまった。
イカの墨煮、シーフードのサラダ、ムール貝のガーリック煮…カネもないのにずいぶんたくさんの料理をテーブルに並べてはサングリアをカパカパ飲んで笑って全て食べつくしてしまった。あぁアノころは若かったなぁと思う。
今ではこんなパエリヤだけでオナカいっぱいになてしまうエロおやぢは、ひたすら喰いまくる若者が羨ましくてシカタがないのだよ。





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