月に一度くらいしか利用しないが会員になっているとワインやその他の酒が安く購入できるチェーン酒屋は当然のコトながら珍しい肴も扱っていて、これまでも枝付きの干しブドウやイベリコ豚肉の加工品などワインにズバリの珍味を何度か楽しませて頂いた。
ちょっと気の利いたお店ならよくやっているテだが「このお酒にはこのおつまみ!」みたいなカンジで酒瓶の脇には保存食系の食品がさりげなく置かれていたりして、ナニも考えずにその棚の前に立つヒトは商売人の術中にまんまとハマる仕組みになっているのだな。
ソレは決して悪いコトではなく、あまり知識のない人がプロが厳選した肴を相手に一杯飲るというのは「あ〜、こんな味の世界があったんだ♪」とステージを拡大するキッカケにもなったりして嬉しい思いをするコトもあるのだ。
この“あなご蒲焼”もそのひとつで、日本酒コーナーの中央に出島が設けられちょっと目立つように置かれた缶詰がゴールドの輝きを以ってメに飛び込んでくるシカケは
「ダマされませんよ…」
とミエを切っても(う〜む、やっぱり美味しそうじゃん)と思わずテに取ってしまったが最後“宮島産冬季漁獲真あなご使用”といった殺し文句でグイグイと買い物カゴにコレを移動するフォースを発生させる。
隣には同シリーズで“広島産かきの燻製油漬”もあり、まるで新興宗教の「御利益のある仏像サマをご購入されたなら、コチラの水晶の置物を一緒におかれますとよりアナタに健康運とシアワセをもたらします」みたいに次々セット販売のアリ地獄に陥るのに似た様相を呈するワケだが、たかが数百円のカンヅメで無上の幸福が得られるなら安いものだぜ!とソレもカゴに入れてしまうエロおやぢなのである。
缶ごと温めておいて丼ゴハンにザザッと乗せてやるだけのカンタン料理、あなごにはよく脂ものっていてかなり美味しい。が、ちょっと惜しいな〜と思ったのは“蒲焼”らしい焼目がほとんど見当たらないことだった。
オーブンで温めついでに表面を炙るように焼いてやれば香ばしさも出て、もう少しランクの高いお味になっただろうに…と若干の悔恨を残す食事なのであった。
☆ 秋刀魚の蒲焼缶詰に比べるとCPは良くはありませんけど(笑) ポチッと応援してね…
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Sora
富士山の裾野に沸き立つ雲
上空は相変わらず不穏な感じですが…