梅雨明けまではもう少しガマンなのだろうけど、この時期ならではのお楽しみってもんもいくつかあるのであって“青エンドウ豆”もそのひとつなのよね。
完熟した実はポロポロと剥いて塩茹でにして食すのがその旨みや香りが一番よく判る。もちろん相棒はビールが王者、しかしよく冷やした日本酒も必殺忍び剣客テキなスルドさでハートブレイクなのだな。
生ならスーパーでは“むきグリーンピース”としてパック詰めで売っているが、なにもかもがメンドなヒトは水煮のそれを購入してきてもソレナリな美味しさは享受できる。だけどなんといっても旬のとびきりな美味しさに浸りたいならばサヤつきの新鮮なものを購入してきてテメーでむきむきして食すのがサイコーに決まってるじゃん。
近年は何でも簡略化する傾向が強くてボクの好物である『豆ごはん』(グリーンピースごはん)を“ピースごはん”なんてナマエで売っているのを見るとなんだか価値がなくなってしまったようでちょっとガッカリしたりもするのだな。
しかし『豆ごはん』ってホントに美味しい。ちょっと塩の効いたそいつをクチに運ぶと(オカズなんて要らねーんじゃないの?)てなカンジで幸福感あふれる時間が食卓にやってくるのさ。特に蒸し暑い朝のゴハンタイムにはその色彩効果も含めて食欲増進させてくれるような気がして嬉しいのよね。
先日購入したキヌサヤとスナップエンドウも冷凍品や温暖な地域で温室栽培されたものであれば一年中テに入れることが出来るけれども、やはり露地栽培された旬のものの美味しさを知ってしまうと足下にも及ばないのである。次元の違う旨味と香りがあるのだ。
キヌサヤは青エンドウのサヤがまだ未熟なうちに収穫したもの、スナップエンドウはサヤは育ったけれど実はまだ未熟って状態で収穫したものであって、全て青エンドウ豆の成長過程の一部を切り取ったカタチの食べ物なのよ。「別の植物だと思ってた〜」みたいな方もいらっしゃるかも知れないが、正真正銘同一植物なんですからね。
そのキヌサヤとスナップエンドウは御殿場市の某所にある障害者福祉施設が運営する無人販売所で購入した。行ってみないとナニが在るか判らないけれど、入所者が丹精込めて作るとにかく新鮮なヤサイ類が格安プライスで並んでいるからそいつを逃すテはないのよ。
もう何度もお世話になっていてレタス・じゃがいも・タマネギ・椎茸・キャベツなど平素の食卓で活躍してくれそうなものが¥50と¥100という二種類だけの設定で置いてあるのは本当に嬉しい。
キヌサヤは弁当のオカズのトッピングにしたり蕎麦やうどんの彩りに使えるから硬めに茹でたら即冷凍して保存する。そしてスナップエンドウも同様な使い方ができるけれど、やはり茹でたて熱々をマヨネーズで食すのがよりハッピーなのよね。美味い美味い!いくらでもクチに入っちゃう。マヨネーズってけっこーカロリー高いからなあ…なんてアタマの隅っこでちょっと意識はしてはいるが「もーそんなことドッチでもいいじゃん!」みたいにとにかく喰いまくりしてしまうのだな&ビールぐびぐび。
そして夏が旬の食材はまだまだ色々とあるしエロおやぢ在住-哀愁のイナカ町だけでなく静岡県全体をも見渡せば数え切れないくらい存在するが(ヨソの土地の珍味…う〜む名産品って言うべきかな…もチャンスがあればぜひ味わってみたい)ってーのが食い意地の張った中年オトコの希望なのよ、と常々アナウンスしているからもうすっかりその邪な欲望を見透かされているのだろう、心優しき知人は『あなごの白焼き』をクロネコに託して届けてくれたのだな、ありがたや〜
瀬戸内のあなごったらそりゃもう一流ブランド、しかも本場・安芸の国産なら文句なしではないか。どーやって食すか悩んだけれど…つまり酒の肴なら“白焼きのままワサビ醤油ちょいつけ”みたいな食し方に強く惹かれるのだよ。
でもそーゆー食べ方って関東の雄“江戸前・羽田沖のあなご”で知ったものであって、ココは関西の食文化に敬意を表して蒲焼風にするのが自然かな…と考えた。そういえば羽田の遊漁船であなごを夜釣りに何度も行ったもんだ。夜釣りとは云っても夕刻六時出船、夏だからまだ西陽が眩しい時刻なんだけど釣っているうちに次第に暗くなってゆき沖あがりの10時までゆらりと楽しんでくるのよ。羽田空港へ発着する間近に見る旅客機や遠く浦安にあるネズミランドの打ち上げ花火までも楽しみながら釣りが出来るなんてジツにゼイタクな時間だよな。
そして釣ったあなごはその場で船頭さんが割いてくれるからお家に帰ってメンドな準備をせずともスグ調理に取り掛かることが出来るのだ。さっと蒸してワサビ醤油で食したり、白焼きにして同様な食べ方という愉しみも知った。醤油甘ダレで焼き胡瓜のスライス塩もみと和えて“うざく”のようにして食すレシピも船頭さんから教えて頂いた逸品である。おっと脱線っぽいなあ。
白焼きあなごは所謂“あなごめし”にして食した。本当はあなごの中骨からとったダシで炊いたゴハンを使うのだけれど、まあそこは手元にあるのが完成品白焼きのみというハンディからスルーさせていただいて、甘辛ダレでじっくり焼き上げては白ゴハンにトッピングなのよ。こうしたスタイルは“あなご重”あるいは“あなご弁当”とネーミングすべきなのだろうけど、せっかく静岡市井川特産のメンパに詰めたからには『あなごメンパ』にしてみた。お味はもちろんエクセレント、大キライな夏もこれで乗り越えられそうかな。
スーパーのベーカリーで“梅雨特集”ってコーナーが立ち上げられていてこんな可愛いパンが並んでましたよ
ん〜じゃあ土用丑には“うなぎパン”も登場するかな〜