神戸のGはポン酢を仕込んでは毎年送ってくれる。お父様の時代から彼の家ではそれを自家製しているらしく、どうやら“てっちり”が好物だったお父様は究極のポン酢を求めてとうとう自ら仕込むようになってしまった…と云うことなのだろうか、しかしそうした伝統行事が次の世代にも引き継がれているのは素晴らしいことではないか。
便利な世の中になって何でも安価に手に入る時代なのにこうしてテマヒマかけて作られるものはやはり特別なエネルギーを持っていて実に美味いのよ。
到着したこの日は早速“とんしゃぶ”をジッコーしてGの労作を味わった。作りたては徳島産スダチの香りがフレッシュで溌剌とした味わいだ。
これが数ヶ月すると熟成されてふくよかな味わいに変化してゆくのがジツに楽しい。一本のポン酢を違った角度から何度も味わえるのでとても得をしたキブンになるというものだ。
残念なことにポン酢はただビンに入っているだけなので絵にならなくてフォトにしてはいないが、Gが気を利かせて同梱してくれた“枝豆”は完全に熟したもので色合いこそくすんでサエないものの味わい深くそのファットなお味に圧倒されたのよ。
「いや〜美味かったよ!」とその日のうちにお礼のメールを送った。やはり心を込めて作ったり送ったりしたものは、いくらトモダチであっても(ちゃんと食べてくれたかなあ)とか(おクチに適ったかなあ)と心配になるものなのであって努めて早くその通知をすべきなのはオトナとしての責務なのね。送った方もそれでひと安心するものであって(あぁ送ってよかった、喜んでもらえて嬉しいなあ)としみじみと思うものなのだ。
そしてその翌日、石巻の知人から殻つきの活牡蠣をたっぷりいただいてしまった。
まるで『がんたポン酢』が当家に到着するのを待っていたかのように送られてきたのには驚いてしまった。世間一般ではこーゆーのを“鴨が葱を背負ってやってきた”略してカモネギ状態と呼ぶのであって、あまりの都合の良さに(何かの企みが潜んでいるのではないか)とか(調子良すぎてバチが当たるんでないかい)などとつい思ってしまうビンボ症エロおやぢでもある。
当家の庭で穫れる柚子を絞って食したり『がんたポン酢』でツルッとやったり、はてまたカクテルソースで濃厚に楽しむ…あ〜シアワセな時間!
そして牡蠣のホカにも活帆立貝も食べきれないくらい一緒に添えられていてもう天国なのである。
ホタテの殻外しはちょっと苦労するけれどコツさえ掴んでしまえばなんのことはない、こいつはよく釣りに行った時代にエサに使うアサリの殻むきをさんざんやって会得した技術の賜だ、へへい。
大粒の貝柱は刺身にすれば三陸の海の風味がギュッと濃縮された旨みとなってクチに拡がる。北海道産や青森産も美味いが石巻だって負けてはいない。まだまだ完全に復興したわけではないのだろうけれど例の震災からこうして立ち直ってゆく姿をイタダキモノから知ってゆくのは有難いことなのである。
貝殻を器にしてバター醤油焼にしてみたりもした。悩ましい香りが家中に拡がり、どうしても日本酒が飲みたくなって一本開ければ瞬く間にソレがなくなってゆく。しかし(今日だけはそれでもいっか…)とジブンに大甘な抑制からの開放を許可してしまった秋の某日。
気温6℃の朝
家を出るときは2℃だったからそれでも朝日が少し暖めてくれたのね
でも冬の陽光は弱々しいなあ…
7:47AM, November 15. 2012. @Shimizu-Ward,Shizuoka-City
がんたさん
こんばんわ〜!
ってコトはそろそろカラスミが届く…って思っていていいのね!(´▽`*)アハハ
いや〜毎年ありがとうございます。もう当家の食卓には欠かせないポン酢ですよ。つまりアナタはボクが生きている限りずっと送り続けなければならないってことなんですねえ(笑)
そうそう、出来れば毎年丹波黒の枝豆もよろピコ (≧∇≦)b