■ 北陸フェアでゲットしたもの 参之参(最終回)
北陸フェアでいろいろと購入してきたものも、これでお終いとなります。
朝の連ドラ「ちりとてちん」でもよく登場し、福井県の名物として一躍有名になった「焼鯖」でありますけれど、もうひとつの伝統食がありましてそれは「へしこ」と云う加工品です。
鯖などの魚をしっかり塩漬けし、たっぷりの米糠に漬け込んで1年以上…自然のチカラで熟成させた発酵食品が「へしこ」です。樽に漬け込むことを " へし込む " と言っていたことがこの名前の由来と伝えられていますね。
発酵食品とはいえ塩枯れした状態ですから気になるニオイは控えめです。よく比較される琵琶湖の " 鮒寿司 " ほどではなく、かなりマイルドではありますけれど、しかしソレナリな心の準備は必要でしょう。まあナチュラルチーズを常温で食されることがお好きな方であればノープロブレム、発酵食品の奥深い味わいを堪能することが出来るってもんです。
炙っても美味しいらしいですが、やはりストレートにその味わいと香りを楽しみたかったので購入量の半分ほどをスライスし、クリームチーズを塗ったクラッカーに乗せて食してみました。
一次発酵が塩蔵なのでかなり強めな塩分が残っております。だからこその旨味も米糠での二次発酵で生まれるわけでして、この美味しさは比類のないものですね。そのまま焼きほぐしてお茶漬けの友に…といったいただき方の他には、アンチョビーのようにパスタなどに利用するもよし、といった具合で料理人さんのアイデアと工夫次第で大いに活用が期待されます。
今回は正統派のオードブルっぽいいただき方で愉しみましたが、ニッポンの食文化の裾野の広さはハンパじゃありませんね、旨くて旨くてもっと作ればよかったと後悔しました。
相棒は島根県鳥取県から取り寄せてあった諏訪泉さんの純米酒うさぎラベルです。この駄文日記の読者さんが島根鳥取へ旅行した時のフォトに写っていた日本酒のラベル…そう昔のレコードで云う " ジャケ買い " ってやつですよ、もうお味とか世間の評価なんてドッチでもいいぜ!とにかくこのラベルが気に入っちまったんだからさ!てなワケで即その造り酒屋さんのホームページから注文をしました。
今どきのソフィスティケートされたお味ではなく、しっかりと立った感じの酵母の薫りにうっすらアトを引く柔和なアルコール感…懐かしいような日本酒らしさに溢れております。夏を二度越した貯蔵酒、色も濃くなって見た目の熟成感も生まれています…あぁこれは正解でしたね、ジツに味わい深いお酒です。
「へしこ」と一緒に購入してきた鯖や福井サーモンの味噌漬け焼を肴に、あ~もう規定量を遥かにオーヴァーだよねってくらい飲ってしまいました。まあたまにはいいじゃありませんか、明日からはちょいと抑制した生活態度で臨みますから。