“つくたべかん”で『みみ御膳』


 富士山麓の特産品をというコトでマイミクさんと出かけた昨日、お目当てのお店は定休日でもないのにナゼかお休みで困ってしまったのだ。途方に暮れたボクに閃いたのは以前に八王子の御方が「うま丼の具」なるモノを紹介していたコトなのである。
山梨県とはいえ静岡との県境にある“道の駅しもべ”はそんなに遠い場所でもないし、え〜い行ってしまえーっ!と云うことで紅葉の朝霧高原を経由して無事到着、美味しそうなハムなども一緒に購入して一件落着なのだ。
 時刻はちょうど正午、ハラも空いたのでソコから少しクルマを走らせ大柳川渓谷にあるつくたべかんという施設に“みみ”を食べに行こうと云うハナシになったのね。

つくたべかん”の由来は「つくって」「たべて」「かんじる」というキーワードで鰍沢の伝承の味を楽しんでもらおうと云うものであり、国道52号線から大柳川沿いに数kmの位置にある体験型施設なのだ。
とはいえ紅葉狩ハイキングのついでに立ち寄って食事もできる気軽な施設でもあり、昨日は平日にも関わらず結構な数の利用者が訪れていた。
 “みみ”は甲州名物のほうとうと同じく小麦粉を練って延ばしたものだがヒモカワ状にはせず、5cm角ほどにカットし農具の「箕(み)」のようなカタチにして食すコトから鰍沢あたりで“みみ”と呼ばれ親しまれてきた郷土料理なのだ。
季節の野菜類と一緒に煮て味噌で味付けするというシンプルな料理だが、動物性蛋白質は一切含まないこの料理がメタボリックなおやじの胃袋にはかなり心地よい一品なのである。
 御膳の“みみ”には天ぷらの盛り合わせや柚子味噌蒟蒻、牛蒡と人参の炊き込みゴハン、根菜の煮物や漬物といった精進料理テキなヘルシーフードの皿が組み合わされ、デザートには小麦饅頭とオリジナルの赤しそジュースがつくイチオシ料理のようで、他の席を見ればほとんどの方がコレを注文し楽しんでいた。
運ばれてきた膳に乗ったグラスを見て最初は「ゲッ!赤ワイン…」とカン違いしたものはその“しそジュース”で、ホールの特産品コーナーでも販売されてる。自然の美味しさにオナカがいっぱいになったアトにも、こんなグッと甘みを抑えたジュースでスッキリできるのが有難く、山里の恵みをしっかり体感できたランチだったのである。


2007年8月20日の日記「滝を見るドライブ」
http://d.hatena.ne.jp/artfoods/20070820#1187560910



紅葉の本番はこれからのようだ。
第十一回 大柳川やすらぎの里“もみじまつり”は今月9日(日)に同地で開催される。