俺たちゃブラック党 Season1 『黒カレイの煮つけ』

日本では主に北海道の比較テキ浅い海域に生息するが、漁獲量が少ないためほとんど流通しておらず、従って認知度も低いクロガレイである。

北海道で長い間暮らしていたが日常で食すカレイはソウハチ、ババガレイやヤナギガレイなどが主で、たまに刺身用にオヒョウやタンタカ(マツカワガレイ)、コドモのアソビでも釣れるイシガレイといった種類が食卓にあがってくるだけだったように記憶している。つまりクロガレイという名は静岡に戻ってきてから近年知ったカレイなのであって、もしかしたら当時は商品価値がなくて加工用に回されてしまっていたのかもしれないなあ…などと想像している。
もちろんコチラでの販売は生などあるはずもなく、全て冷凍の切り身状態になっているところがますますアヤしいが、漁業資源の枯渇などが原因で今では過去には見向きもされなかったサカナが堂々とスーパーの店頭に並んでいるのを見ると時代の流れを感じる。
ボクが見つけたこの冷凍切り身も頭と尾を落とした一枚モノではなくソレをさらに半分にしてあるものだった。多分お弁当などの惣菜に唐揚げ用として本来は供給されていたものに違いない、重量は一切約70gと都合のよいサイズだし、揚げてしまえばカレイの種類など特定しづらくなるのだから。

ではそんなカレイだから美味しくないのかといえばそんなことは全くないのであって、身もホックリ柔らかで適度に脂ものっていて香りもクセがない。これは煮つけにしても揚げものにしてもオッケー、500円も出せば7〜8切が購入可能と非常に有難い庶民派なのだな。
生姜を利かせて甘辛く煮付け、添えモノには焼いた島オクラをあしらってみた。食べるときは少々面倒だがエンガワ部分を余すことなくナメてシャブって吸い尽したい。カレイやヒラメ類を食べたいと思うのはコレがあってこそ…と云っても過言ではない。
そして相棒は警視庁特命係・杉下右京… 違う!キリッと冷した辛口の酒、コレでキマリなのだな。


ポチッ↓↓↓とクリックで応援をお願いします from Art-Foods