カルパッチョ(Carpaccio)はちょっと気の利いた前菜料理としてわが国でもポピュラーな存在になっている。哀愁のイナカ町スーパーのチラシにさえもそんなフォトやレシピが掲載されていることがあるし、雑誌やウェブサイトでもよくメにする。
たいていは“真鯛のカルパッチョ”とか“タコのカルパッチョ”など海鮮を使用するものが多い…というか、カルパッチョって薄切りお刺身のドレッシングがけなんでしょ?とお思いの方がほとんどなんじゃないかってくらいニッポン流にアレンジされた、つまりお刺身文化の進化形なのね。
ところが元祖イタリアでは“生牛肉の薄切りにチーズやソースまたはオイルをかけた料理”のことを指すのであって、正確に言うと海鮮のそれはカルパッチョと呼んではいけないのかも知れない。ただ近年ではイタリアでも和食の影響を受けた料理人が生海鮮を使ったものを出して人気があるらしいから、いちおー本家のお墨付きをいただいてるってことになるのかな。
FUJI PHOTO FILM FUJINON 3.5/135 @ SONY α7
そんなカルパッチョを近海漁獲された生カツヲを使って作ってみた。和風の香草をたっぷり利かせたタタキは大定番だけど、たまにこんなイタリアンテイストもいいんじゃないかって事でしてね。
ソースは基本のフレンチドレッシングにガーリックやオニオンそしてパプリカやピーマン・トマトといったものをアッシェして加えただけ。あっそうそう、粒マスタードもアクセントに加えたんだっけ。とってもシンプルなんだけど、逆にそこがカツヲの個性を殺さないソースになっているかな。
もちろんめっちゃ美味しいですよ、冷えた白ワインがサイコーです。そういえば焼津の水産会社がマグロのスモーク生フィレを製造販売してるんだけど、そいつをこの方程式にハメてみるのもいいんじゃいかなあ…なんてことも思いついてしまったのでしてね、とってもうふふなことになっております。
雨の朝
白いホタルブクロが咲き始めました