神戸サミット2009(3)『たいやき毛利志麿』@東山商店街

キャンプ当日の朝は快晴だった。
前夜祭の余韻がうっすら残る脳細胞を活性化させようと散歩に出かける。山陽本線の高架の上に秋の雲が美しく流れ「あぁ、今年も無事に神戸にやって来たんだなぁ」とロングドライブの疲れもすっかり忘れさせてくれる好天にキモチ好くノビをした。


昨晩皆と「起きたら朝食前に銭湯へ行き朝風呂を浴びてこよう」と約束してあったがまだ時間は少しある。少しだけアシを延して友人宅近くの公園まで散歩を続けた。


日中は子供連れなどで賑やかな公園も、イヌを散歩させに来た老婆が一人いるだけで静かな佇まいを見せている。
街もまだ眠りから覚めたばかりでクルマの往来も少なく、なにか時間が止まったのではないかと思うくらい騒音の少ない公園からはどの方向を見ても青い空に様々な雲が広がり、一日中ココでノンビリして読書でもしたくなるように快適な時間があった。
ぼんやり歩きながら写真など撮影していると友人Gからの電話が鳴った。そうか、もう約束の時間だぜ…


銭湯から戻るとGの奥様が朝食の用意をしてくれてあった。Gには不相応にヨク出来た方で客人のもてなしにスキはない。ウチの奥サマとはエライ違いで、人生はナカナカ上手くゆかないものなのだ…と改めて悟るのである。
美味しいパンには生ハムやローストビーフがたっぷり野菜と挟んであり、アサからバランスのよい栄養摂取だ。やはり一日の活動のエネルギー源は朝食にあるので非常に有難い。
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この日の予定は午前中に湊川・東山商店街にキャンプの食材買出しに出かけ、その後昼食を摂ったらサミットのメイン会場である加西市の“古法華自然公園”に向かおう、というコトになっていた。
買出しリストはGがしっかり作成及び予約をしてくれてあるので札幌のKとボクは荷物持ちで後ろからついて行くだけなのである。


ヤサイやニク・サカナをしこたま購入し、懐かしい思いでキョロキョロと東山の商店街を歩いていると見つけてしまったのだな“たい焼屋”さんを。
まさか神戸で部活をするコトになるとは思いもよらなかったが、見つけてしまった以上ヒッコミはつかないのである。間もなく昼食と云う時間帯だったので全種類購入は諦めたものの、キホンの小豆あんを一つお願いした。昼時のピークタイムに向かうせいか意外に多くの量の“たいやき”が焼きあがって並べられ、購入の声がかりを待っている。
ちょうど作ったばかりだったのだろう、カリッとした表面にふんわり生地が厚めでパンケーキタイプのたい焼だ。


鋳物型は六連が三基、サスガに京都の錦市場をしのぐ商店街のたい焼屋さんだ。神戸の台所と呼ばれるだけあって混む時はものスゴいコトになるのだろう、18尾を一度に焼く設備でもなければ追い付かないのかも知れない。
あんこ・カスタード・チョコレートの三種類が一尾¥100という価格で販売されている。5尾まとまると一割引きの¥450になる、と云うのも庶民テキな商店街らしくていいではないか。
そしてハコ代別途というトコロもエコな時代にふさわしく、その分商品単価を抑えられるという関西テキ発想は大いに歓迎なのである。ハコ代が惜しいヒトはジブンで用意してくればいいだけのハナシで、ジツに明快ではなかろうか。


やや甘味の付いた生地がふわりとアンコを包み、そのアンコが少し軟らかめに仕上げてある。カリッ、ふわっ…のアトからアッチッチ〜が出てくるのだな。
ウ〜ム、お味もみょ〜に気取ったところがなくジツに美味いではないか。お買い物ついでにふっと立ち寄っては糖分の補給という健康おやつにはピッタリのたい焼なのである。




毛利志麿
神戸市兵庫区荒田町1丁目
東山商店街〜ミナイチショッピングセンター

地図