チキンソテー・トマトソース  

 ゲンキはつけたいんだけど牛肉や豚肉はキツいし、おサカナじゃ軽すぎて…などという時にグッとアピールをしてくるのが鶏肉である。
 昨晩はまさにそんなカンジで「富士山麓鶏」と名を冠した腿肉がお手頃価格で待っていた。



 メインのチキンはフライパンでソテーするだけなので最後まで放っておけるが、例の如く付け合わせの温野菜などに一番テマヒマを食われる。
 昨日一番悩んだのもソレであり、たかがガロニとはいえ一筋縄ではいかないのである。営業店舗ならコレと決めて取り合わせればよいし、旬の素材に替えるにしてもメインの食材とその調理調味の種類に適ったものの選択で済む。
 しかし家庭での料理は“昨日はこんなものをたべた”“今日のオヒルにはアレだった”などと様々な手カセ足カセをはめられた上での作業となり、マコトに苦悩が絶えない。
 いわば「オーダーメイドのレストラン」なのである。
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 クリンクルカットのポテトは冷凍食品だが、ブロッコリと南瓜は生鮮品を使った。切り口から露が滴るほど新鮮だったブロッコリは塩ゆでに、南瓜は蒸してほっくりと仕上げてみる。
トマトソースはパスタ用の既製品にニンニクや胡椒などを加えて味を調整した。
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 塩胡椒だけで調味した鶏腿肉は、皮目を焦がさぬようフライパンで丁寧に焼色をつけてやる。
調味する前に身肉と皮のついたほうの両面をペティーナイフなどてツンツンと突いてやることを忘れずに。火の通りやソースの浸みこみがよくなるようにする為と、肉の収縮が均一化し皮の全面にムラのない焼色をつけるスジ切とを兼ねているからだ。
 皮にパリっとキレイな色がついたら弱火にしてターンする。白ワインをジュッとまわしかけ蓋をして蒸し焼きにすると柔らかく仕上がり、風味も良い。
 ガロニを早く仕込み過ぎて冷めてしまったなら、電子レンジのチカラを借りよう。ただし加熱のし過ぎは禁物、ほんのりと温かい程度にとどめておいた方がせっかくの旨み香りが失われずに済む。
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 赤ワインでも白ワインでもよいだろう、お気に入りのお酒をぜひ準備して頂きたい。
昨晩は通常の食事なので質素に仕上げてあるが、誕生日やクリスマスといった記念日の準備ならばトッピングなどで変化をつけてやれば素晴らしい一品となる。


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