漬物シンポジウム

 沢庵漬

漬物の総大将である。コレなくして漬物なる世界は成立しないと思うほどボクは偏愛しており、当家の食卓に於いては切れることなき存在なのだ。まぁそのワリにあまり高級なモノは買ってきたコトはなく、デパ地下などで売っている一本数百円もするようなシロモ…

 山形県鶴岡「ぜんご漬」

この漬物を食べて同じ山形の“晩菊漬”を思い出した。胡瓜や大根・人参と云った身近な野菜に山形特産の菊の花を一緒に漬け込んだもので、乳酸発酵による自然な酸味と旨みがゴハンのお供にスバラシい漬物なのである。 ぜんご漬はちょうどソコから菊の花を少なめ…

 朝ゴハンは塩鮭と『白菜めんたい』で

主治医からは毎日の食事を楚々としたものにするよう指示されている。酒の節制とクスリのオカゲで尿酸値はかなり下がったが、肝臓のコレステロール値が予想を覆して目標数値に達していないためだ。 どうやら過去の貯金が多過ぎたようである。とても短期間では…

 『うるい』の浅漬

新鮮な生を購入しそのままかじってみたり味噌汁の具にしたのは三月の半ば過ぎだったが、先日“CO-OPしずおか”の宅配カタログにその浅漬があったので注文してみた。 ごくフツーの浅漬け用漬け込み液だが若干の生姜と鷹の爪を忍ばせてあり風味に主張の少ない“う…

 山形『雪中軟白醤油漬』

山形県内でも特に鶴岡は「だだちゃまめ」が有名で“枝豆好き”が夏になればネット通販に殺到して当日出荷分が毎日のように完売と云う恐ろしいほどの人気がある。ボクもネットではないが毎年一度はテに入れてはその濃厚なと甘みと香りを楽しんでいる。 もちろん…

 わさび漬

清流にひっそりと生育する山葵。その昔は天然モノしか手に入らなかったものだが、駿府城を拠所とする徳川家康の庇護により栽培法が確立したのは江戸時代と云われている。 そんなワケでワサビは長い間駿府(現静岡)の名産の栄誉を欲しいままにしていたが、現…

 季節のキムチ「春」

同じ季節モノのキムチを食べたのは二月の初旬でまだ寒い時期だったが、今はもうすっかり春めいてしまってキムチにも“春モノ”が登場していた。 そんなタイミングで神戸の友人たちは山形の蔵王にスキーに出かけていて、昨日の連絡では「名物の樹氷もすっかり溶…

 なたね菜漬

正式には“アブラナ科アブラナ属の花”であり単に“ナタネ”と呼んだり“菜の花”と言われる春の代表花でもある。古くから油脂の採取を目的として栽培されてきたがカブや大根でも同様の花と種子が得られる。 あまり知られてはいないが我が国の植物油脂の消費量の約…

 『季節の漬物“春”』

漬物にもさまざまな種類があるが、一番てっとり早くその旬を味わえるのは塩漬けだろう。 春野菜と云えば春キャベツ、菜の花、せり、ふき、たけのこ、グリーンピース、えんどうまめ、アスパラガス、新玉ねぎ…挙げればキリがないのであるが、この中で漬物に利…

 みぶ菜とろろ仕立て

みぶ菜とは水菜の一種で、アブラナ科の水菜が自然交配によって世代交代を繰り返す中で突然変異によって生まれた円い葉先が見た目の特徴である。 ハリハリとした食感は水菜直系だが若干辛味が強いようで、その部分が逆に漬物に向いているとされる所以かもしれ…

 冬のキムチ

どうだ! テニス選手みたいだろ〜 おバカな開き直りをしている場合ではないのである。昨晩もイマイチな食欲でこんなもんで栄養の補給をしたボクなのだ。 ヤクは月曜日に密売人に接触するヨテーなので、ソレまではケチケチ服用しないと今夜あたりヤク切れで不…

 静岡県 小山・御殿場 『水かけ菜』

“水かけ菜”は明治時代に新潟県から種子を持ち帰り栽培が始まった比較テキ近代の農産物である。栃木県の日光周辺でも栽培されているようで、県内ではこの小山町と御殿場市のホカに富士宮市でも特産品として漬物にされて出荷される。 同じアブラナ科の植物であ…

 松前大根

松前漬と云えばコンブとスルメイカを細切りしたものを醤油ダレに付け込んでネバトロを楽しむ漬物の代表格であり、ヒトによっては「カズノコが入っていなければ松前漬とは呼べない」と強く主張する場合もある北海道の名品だ。 デパ地下などの北海道物産展など…

 ムルキムチ 

コドモの頃はキムチなんてコトバは知らなかった。そう「朝鮮漬」なのである。父親が晩酌のお供に食べている端っこをちょっとつまんでは「あ〜オトナの味…」とミョーに感心しつつ、なんとなくヤミツキな辛さの虜となっていったボクなのね。 白菜をヤンニョム…

 ぬかみそ漬で朝食を

春先から“ヌカ床”を整備してきた。このところ味も出てきてやっと「美味しい♪」と思える糠漬が食べられるようになったのである。 母君のヌカ床がとても素晴らしいのは解っていたが残念なコトに常温用なのだ。いや、そもそも糠床なるものはそうして育成すべき…

 鳴門らっきょ

今年もその季節がやってきた。 昨年までは甘酢らっきょは母君におまかせ♪だったのだが、ボクにしてはマメな決断をして「いちおージブンでやらせていただきます」コトにした。 とはいえ泥つきを購入して甘酢も自家製といった本格テキ玄人からは小バカにされそ…

 佐賀のがばいキムチ

ちょっと変わりダネなキムチを手に入れた。韓流キムチに馴れた近年、逆に新鮮な印象を持てるものでなかなか面白い。 『佐賀のがばいキムチ』は昆布のネバリと青高菜入りというトコロが特徴で、昔からあるフツーの日本式朝鮮漬に近い。 パックから器に移すと…