以前の勤務先のお客様に「キノコ博士」がいた。 定年も間近なその紳士は山歩きの趣味からキノコに開眼したと語っていた。
ちょっと調べ物をするのにきのこ図鑑をめくっていて思い出したのである。 そうだ“ポルチーニ”の乾燥品が食品棚にあったではないか!
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ポルチーニはイタリア特産とお思いの読者のために、ちょっとだけ解説。
欧州では一般的なキノコで広く親しまれているが、実は我が国ニッポンでもリッパに森の中で自生しているのだ。
あまり知られてはいないが、イグチ科のキノコで“セップ”と呼ばれ、キノコマニア(ってすこしアヤしいネーミングだが)の間では美味しいキノコとして珍重されているらしい。
そんなことを教えてくれた博士が、自分で採ってきたそのセップを乾燥させたものをおすそわけしてくれたってワケ。
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最小限の水分で戻し、バターと白ワインでソテーする。 クリームを加えやや煮詰める感じに仕上げる。
茹で上げたパスタを加えさっと絡めるようにして出来上がりだ。塩分はパスタとバターの持っていた分で丁度良い。
パセリのコンカッセを散らして食す。濃厚な味を求める向きにはパルミジャーノを加えても良いだろう。
また庭にハーブを栽培しているならば、パセリよりチャイブかセルフィーユをお勧めする。