知っているヒトにとっては「ベツにどーってことないじゃん」みたいな『ぼっかけ』であるが、やはりヨソモノにしてみれば珍味なのである。牛スジを単に煮込んであるのではなくコンニャクを加えて甘辛にしてあるところがミソで、味のコントラストや食感の差異を楽しみながらオナカも満足する仕組みになっている。
神戸の長田に行った時は肉屋さんの軒先で『ぼっかけコロッケ』も食べたし、その近くの商店街でレトルト『ぼっかけカレー』も購入してきてお試しした。ドチラも美味しくて…でもそんな飛び上って喜ぶ程に美味いとか、どうしても食べに行きたいあるいはジブンで作ってみなければ気が済まないといった類のものではなく、フツーにうんと美味いのである。なにかヘンですか？解りますよね…
そんな『ぼっかけ』のレトルトパックを神戸の友人Ｕから土産にいただいた。おぉ〜いいねいいね、コレでやっと以前から一度チャレンジしようと思っていた「ぼっかけうどん」をジッコーできるではないか！といただいた瞬間に思った。なにせ庶民のお惣菜である、贅沢三昧からの決別宣言をした身にとってはまさに渡りに船テキな土産なのであった。
青ネギを刻んだものが添える薬味として常識ということは知っていた。うどんなら尚更なこととは思う。しかしココは敢えてそれを使わず柑橘の皮を糸切りにしたものをトッピングしてみたのね、これは美味かった。ちょっと上品な方向に流れてしまうが、甘辛く濃いお味の『ぼっかけ』とうどんダシの橋渡しのような役割をしてくれて夢中になって啜り食べてしまった。
うどんを茹で既製品の濃縮ダシをはり、そこに湯煎で温めたレトルト製品をダラリをかけるだけのズボラ料理なのに、なんでこんなに美味いのか。ジブンで作ったりでもしたら恐ろしいハマハマになりそーなのでヤメておこうかと思っている。便利にいつでも食べられる…ということがシアワセに繋がるとは限らない。
◆エム・シーシー食品株式会社
http://www.mccfoods.co.jp/
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