変える必要のない『梅うどん』

巷ではアナログなデバイスが大流行なのだそうだ。カセットテープ(正式にはコンパクトカセットテープ)、フィルムカメラやインスタントフォトなどが爆発テキな売り上げになっているそうな。
どちらも散々使ったけれど、デジタル機器が発売されると「こんな便利で高性能なものはない」と真っ先に飛びついて購入したものだし、その後次々に開発されて飛躍的な高性能化を遂げているそうしたデバイス類の恩恵に現在もたっぷりどっぷり浸っているのだな。
アナログには確かに音色や画像に温かみやヒューマンな部分も感ずるけれど、今更そんなメンド臭いものを改めて使う気にはなれないし、だいいち現在のデジタル技術では過去のアナログに特有のクセとか独特の表現なんぞは簡単にシミュレートできるようになったしね。なんかアナログ崇拝主義者ってデジタルの特性を使いこなせないだけ、時代遅れのヒトって気もしますな。あ〜因みに時計だけはアナログ派です、ボク。
さてそんなデジタル人間も喰い物だけは非常に保守的なのでありましてね、この『梅うどん』も何十年も前に静岡市内の老舗蕎麦うどん店で食して感動したパッションをずっと引きずっているのでありますよ。


Asahi Opt.  Super-Takumar 3.5/135  @ SONY α7

とてもシンプルなこのうどんは大いに気に入っているレシピのひとつなのであって、フツーは暑い夏なんぞに温かいうどんなんて食べる気にはなれないものだけれど、関西風の淡いだし汁と梅干しの酸味や風味が独自の清涼感を醸し出して素晴らしいのだ。そして変える必要など全くないのである。夏にゃラブラブ『梅うどん』、ただしそのお店は廃業閉店してしまったので自分で作って食す以外に術はない。
ところでひとつ余談になりますが、このうどんに欠かせない青シソの葉ね、こいつは高温に弱くて熱いだし汁に触れるとスグに褐色に変化してしまうのよ。テメーで作ってパパッと喰っちまう分には一向に差支えはないのだけれど、いちおーこうしてフォトにするとなるとなんだか腐った青シソを使ってるみたいで問題なのだな。撮影しながら「あ〜やっぱりねえ…」って感じで、せっかく庭から摘んできたばかりのものなのに〜と落胆してしまうのである。
ところがそうした窮状を救ってくれるのがデジタル信号処理技術なのよね。茶色に変色した青シソの葉を色域指定し、そこに青々と元気な色の青シソの色をサンプリングして置換(おっと、よく痴漢って誤変換しなかったなあ)やるだけでほらもうご覧の通り、ドコを修正編集したか判らないでしょ?ってくらいにリアルに再現されている。まあこうした処理には必ず賛否両論があると思うけれど、ボクは“美味しくて美しい料理でアート”を目標にしているのでね、これでいいのだ。




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庭の紫陽花が本格テキに咲き始めましたよ
たしか去年もこの場所の同じ紫陽花を撮ってるし
そしてまた同じオリンパスの旧いレンズを使ってしまったのね
う〜ん、脳細胞の柔軟性が失われている?
もうこうなったら来年も同じ花を同じレンズで…ってことでさ



Olympus  PEN-F E.Zuiko Auto-T 3.5/100  @ SONY NEX-7