真イワシの梅干煮

ニクを今日は食べたくないしお刺身もなんだか寒々しいし…とスーパーのフロアでウロウロ迷っていると、鮮魚コーナーには“千葉県産真鰯”がパック詰め陳列されていた。
しかも特大が5尾で¥298と安い、コレはもう購入しかないではないか。


こんなに丸々と肥えていればさぞかし脂のりもよいだろう、塩焼やフライという料理もその旨味を堪能するに値するがココはちょっとヒネって“梅干煮”にしてみようと決意した。
台所の流しでハラを割くとヌルヌルと…というよりベットリと脂が手に付いてきて予想通りの真イワシ品質にニンマリしてしまった。こんなイワシなら煮ても柔らかくトロリとした身を楽しめるに違いない。
頭を落とし内臓と内腹を丁寧に流し去るとスッキリした姿になる。ザルに並べては沸かしておいた熱湯をサッと回しかけてやると汚れや臭みが取れて料理の仕上がりが格段に違ってくるのだよ。
少しだけ甘辛く調製した煮汁には古根生姜の輪切りと鷹の爪、そして肝心要の“梅干”を潜ませてあるのだ。梅干には様々な効能があって臭み消しを筆頭に、その酸によって魚の骨を柔らかくするとか食味にアミノ酸の旨味を加えるなど「煮魚に梅干なんて」という概念は木端微塵に吹き飛んでしまうほどのメリットがあるのだ。


煮崩れを恐れてコトコト弱火で煮るよりも、ソレを恐れずに強火でグツグツブクブクとアワを吹き上げるように煮てやった方が煮汁にツヤも出て美味しく仕上がる。最初に熱湯を回しかけてやったのも表面を少し固めて身割れを防ぐのに少しは役立っているかも知れない。
煮魚は思ったより早く出来上がるので煮過ぎは禁物だ。濃い目の煮汁でパパッと煮上げるとほっくり柔らかで甘味のある煮魚となって饗食に与る者から尊敬される。
皿に盛りつけ白髪葱と刻み柚子を添えて出来上がりだ。箸を入れるとホネから脂ののった身がハラリと取れて食べやすいコトこの上ない。
美味い♪ 梅干の効果は絶大で、とても家庭で作った料理とは思えないクオリティーである。
密封容器に入れて冷蔵保管すれば数日はオッケーなので朝ゴハンにも好適だろう。骨から出たコラーゲンがプルプルの煮こごり状態になって温かいゴハンの上に溶けてはシミ込んでゆくのは、見ているだけで生ツバものである。





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今朝の富士山
予報は曇り、見えないと思っていたらヒョッコリと…



6:36AM, December 07. 2009. @Fujinomiya-City