納豆奉行

(56)北海道札幌『赤豆青豆まぜまぜ納豆』

おやまあ!風変わりな納豆…と思って購入してきたら先日の“ミスニセコ”と同じ製造元だったのだ。 赤豆はキングオブ枝豆と呼ばれる“だだ茶豆”の種類、青豆は納豆用大豆品種である“大袖振“を使用し、なおかつソレをブレンドして納豆に仕立て上げるというアクロ…

(55)静岡県富士宮『村松商店・小粒』

先日の『美人』と同様に小粒の大豆を使用した地元産品だ。異なる点は前者が国産スズマル大豆と指定銘柄になっているのに対し、コチラは特にコダワっていない点くらいだろうか。 ただし本品は第十一回全国納豆寛鑑評会で静岡県知事賞を受賞していると云うコト…

(54)茨城県常陸太田『すきやき納豆』

“おいしさ提案商品”なるカテゴリで発売された「くめ納豆」の新製品で“濃厚な甘口しょうゆだれで、ご飯にぴったりのおいしさ”というキャッチについグラリときてしまった。 よく考えてみれば納豆とすき焼きが合体するハズもなく、実際食べてみても牛肉の甘い香…

(53)茨城県小川町『国産』中粒納豆

納豆を切らしてしまい「何でもいいから買ってこい」と家人に依頼をしたら、こんな製品を持ってきた。ウ〜ム、ボクはなかなか大手メーカーの製品は買いたがらないのであるが、ベツに美味しくないとか云う理由でもなく“誰にでもオッケーな無個性”さがイヤなだ…

(52)静岡県浜松『法林寺浜納豆』

遠州の名刹・奥山方広寺の下寺として法林寺が創建されたのは1400年代の室町幕府時代と言われているが詳細明らかになっていない。 僧侶が長期保存のできる栄養食品として浜納豆の製造を始め、古くは檀家だけに配布されていた食品という歴史を持つものである。…

(50)世田谷・深沢『日の出納豆ひきわり』

納豆に味付けしたものを油揚げに詰めては焼いたり揚げたりする料理は居酒屋などでちょくちょく目にするが、ボクがコレを知ったのは中学生のコロだったと記憶している。 料理好きの某歌手が午後の料理番組に出演して得意げにやってみせていたのを見て、早速母…

(49)栃木県宇都宮『石室熟成』

だいたい石室と云うのは古代から用いられてきた食品の貯蔵庫であり、温度や湿度の変化が少ないため単に貯蔵のためだけでなく安定した食品製造にも好適な場所と云える。 その石室を栃木県特産の大谷石(おおやいし)で作り納豆の熟成に利用しようというアイデ…

(48)茨城県取手『雪誉』

第12回・13回と全国納豆鑑評会において納親会会長賞を連続受賞している実力は、納豆好きなら誰でも食べてみたいと思う有名納豆である。 北海道産の大粒大豆ユキホマレを使った…とあるが、ハンパな大粒ではない。下の写真は通常の四角パックをそのまま皿に移…

(47)栃木県真岡『舞ヶ丘納豆』

中央自動車道・石川PAで入手したこの納豆は価格が¥1000を少し超える高価な商品であったが、内容量は300gでフツーの納豆の大パックに換算すると4ケ分ほどになるワケで、とりたててゼイタクなものだとは言えないだろう。 サイタマのPAで何で栃木の納豆なの?…

(46)元祖水戸『天狗納豆』

以前はシゴトでよく栃木方面に行った。というより毎日埼玉栃木を走りまくっていたという方が正しいかもしれない。 宇都宮まで行った帰りには東北自動車道の羽生SAに立ち寄ってこの“天狗納豆”をテに入れるのが楽しみだった。藁苞に包まれた超小粒の納豆は5本…

(45)静岡県浜松『浜納豆』

中華料理で使う調味料の豆鼓 (トウチ)がルーツであり、修行を終えた禅僧がその製法を持ち帰ったものと云われている。納豆の名はついているが所謂“糸引き納豆”とは異なり味噌に近い存在だ。 大豆を煮て(蒸して)から発酵させるまでは一緒だが、その後塩水に…

(44)札幌・豆蔵本店「ミスニセコ」

洞爺湖サミットにあやかった商品というワケではない。札幌のKが送ってくれたこの納豆は大粒の“トヨマサリ”と羊蹄山の伏流水を使い一級の味に仕上げた納豆なのである。 “北のブランド・2005”として札幌商工会議所に認証され、なにより地元札幌での高い評価が…

(43)素材主義「国産中粒納豆」

少し大きめな中粒がふっくら仕上がって美味しい納豆なのである。スーパーで見つけてドコのメーカーかなと思いウラを見ると、あの「あづま食品」さんではないか。 いつもの赤いダルマのマークを使わないのはどーゆーワケなの?とは思うが、もしかしたらこの“…

(42)山形『広田さん大豆納豆』

安心安全な納豆をプロデュースし続ける山形のメーカーである。北海道・士別で大豆栽培に取り組む広田さんのお名前をしっかりフィーチャーして、出所を明らかにしている姿勢が新鮮だ。どこかスーパーの地場産品コーナーに写真入りの生産者カードが掲示されて…

(41)伊達藩『永太郎納豆』

大袈裟なネームとゴリッパなハコに入ってはいるが、中からは発泡スチロールの容器に入った納豆が2P出てきた。 しかしナカミはかなりのホンモノで、旨み香りともに強くネバリもひとかたならぬモノを持っている。ソレもそのはず、宮城県で納豆作りを二代目とし…

(40)北海道・江別『ポン納豆』

いまのところ特にくまなく全国の納豆をお試し出来ているワケではないが、やはり北海道産大豆が一つのまぁキーワードというか、とにかくその名を冠した納豆は数多いワケなのだ。 ところがその本家本元の北海道で製造している納豆を食べたコトがない…というマ…

(39)おかめ納豆『香味ねぎたれ納豆』

味噌や麹を製造販売していた商店の番頭がヨソで納豆の作り方を覚えてきたのをキッカケにソレを製造販売始めた…と云うのがこの会社の出発点なのだ。昭和七年、まだあの戦争が始まる前の時代である。 終戦後の物資不足のトキも諦めずにその商売に勤しみ、物資…

(38)五湖名産『栄養納豆』

すいぶんモロな名前をつけたものだなぁと関心してしまったが、インパクトのあるパッケージデザインは古典テキなニッポンコマーシャリズムなテイストをプンプンさせていて魅力テキなのである。 先日裾野市まで蕎麦を食べに行った折に立ち寄った「道の駅・富士…

(37)下仁田納豆「そでふり納豆」

先日のコメントで札幌のKが「特製タレより生醤油の方が美味い!」と発言していたのを見てボクも以前からそう思っていたことを改めて感じた。そんなワケで今日は本来の順番ではなく緊急繰り上げ登板の納豆なのだ。 上等な醤油付きの納豆はないものかと探して…

(36)こばやし「水戸納豆」

水戸納豆となっていたのでてっきり茨城県の製品かと思いこんで購入したが、家に帰ってからよく見てみると静岡県内の企業の製品だった。 最近はこうした自らのミステイクが多く注意力の低下を嘆くワケなのであるが、一人相撲を取っただけの話で販売側に罪はな…

(35)鎌倉山「田舎造り」

できれば大粒大豆の納豆を買いたいと常々思っているので“小粒”あるいは“極小粒”などといった文字を見ただけでパスしてしまうケースが多いボクだが、この鎌倉山製品にはちょっと心を動かされた。 何せ今ではちょっと珍しくなってしまった経木直包み製法なので…

(34)金のつぶ「とろっ豆」

あまりメジャーなメーカー製品は購入しないのではあるが、アレだけテレビでCMを流されると「一度くらいは試してみるか…」とまんまと広告代理店の術中にハマるのである。 納豆そのものよりもタレの提供方法に工夫を凝らした商品であり、やはり食べてみれば…

(33)「ザ阪急納豆」

関西で購入した納豆のインプレッションもコレが最後になった。栃木県の企業からのOEMとはいえやはり関西の食習慣や嗜好に合わせた納豆に仕立てててあるトコロが大手らしいなぁと思う。 マジメに美味しい納豆を製造して中小の地方企業もその存在を知らしめて…

(32)紀州和歌山「極一粒・五福」

和歌山と云えばわが国の醤油製造の発祥の地として知られ、湯浅を代表とする一大産地なのである。かの地の僧侶が中国から持ち帰った“もろみ”が現代の味噌・醤油の始まりとは言われているが、今から七百年あまり前のコトというから歴史的に見ればそう長い類で…

(31)神戸長田『みやこ納豆』

「関西人は納豆を食べない」などと言い出したのはいったいドコのダレなのだろうか。経済の発展とともに人の東西交流や移住が盛んになった最近のハナシではない。 実際この“みやこ納豆”は神戸市長田区で昭和26年から作られている手作り納豆なのであり、神戸の…

(30)大坂『ミニ鶴納豆』

仙台出身の初代が大阪で昭和の初期に納豆製造を始めたいうこの会社は、納豆を食べる習慣のなかった関西では珍しい存在だっただろう。 「糸引き納豆」というコトバも“納豆といえば甘納豆かボルトのナット”だったと笑い話にしてしまう現三代目にはもはや死語か…

(29)「川口納豆」

宮城県の栗原市で1950年から納豆を製造している企業である。歴史は浅いかもしれないが納豆生成菌を利用した近代納豆製造の基礎を確立した村松博士の精神を引き継ぎ、コツコツと真面目な納豆作りをしている。 食品の産地偽装や有害物質添加などとにかく消費者…

(28)山形・米沢『雪割納豆』

初めて食べたのは確か小学生のころだったと記憶している。お土産かナニかで頂き「変った納豆だね〜」と言いつつもその旨さにヤミツキになってゆくのがハッキリと意識できたのよ。 塩分が強いもののクチの中に広がる美味しさは一体ドコから来るものなのか…も…

(27)『黒千石納豆』

黒千石とは小粒の黒豆で、かつては東日本を中心に栽培されていたが通常の黒豆に比べて積算温度が高く…つまり気温と日数がより多く必要になる品種なので、次第に縮小してゆき絶滅寸前にまで減少してしまった大豆なのである。 戦後北海道にわずかに残されてい…

(26)『成城石井の納豆』

グローバルスタンダードを標榜する企業がプロデュースする納豆。 品質はもとより安全性や健康志向をなにより優先させた商品開発は「価格はちょっと置いておいて…」という流れは致し方のないものなのだろう。 とはいえ2倍も3倍もするという当たり前を通り越し…